トイザラスの債務総額は約50億ドル(約5600億円)。
同社は破産手続き中の運転資金として、銀行団などから30億ドルの事業再生融資を確保した。
理由は、
アマゾン・ドット・コムをはじめとするインターネット通販の台頭や、
ウォルマート・ストアーズなど大型量販店の安値攻勢に押され、業績不振に陥っていた。
との事
たしかに、
オンラインショッピングでのし上がってきた米Amazonは、
2016年の玩具売上高を40億ドルにまで伸ばしました。これは米トイザらスの1/3を上回ります。
更には、
ウォルマートやターゲットのような知識の豊富なライバル企業との競争もある。
各社は玩具の売り場面積や、
休暇シーズンに合わせて季節ごとに提供する商品を3倍に増やしている。
彼らは玩具以外で利益が取れるため、
主要商品を目玉商品(ロスリーダー)としてより安く価格を打ってきてお客さんを奪ってきている。
価格で戦ってきたカテゴリーキラーが、
ネットでも、リアルでも価格で戦えないとなると、一気に厳しくなる。
消費動向の変化も同社の業績に影響を与えているようだ。
玩具世界2位であるデンマークのレゴグループが
5日に発表した2017年1~6月期決算は13年ぶりの減収となった。
消費者はスマホやタブレット等で遊べるゲームを好む傾向が強くなっており、
玩具自体の需要が減少している事も指摘される。
いちよう頑張って対策していた
TRUのデービッド・ブランドン現CEOは、
こうした問題を抱える中でも業績改善は可能だと考えている。
主要な戦略の一つに掲げているのが、店舗を「楽しい場所」にすることだ。
ブルームバーグの報道によると、
誕生日パーティーなどのイベントの開催を請け負ったり、
親子で楽しめる遊び場を提供したりするなど、
ブランドンは店舗を「経験ができる」場所にしたい意向だという。
ただ遅すぎだ!
フォーチュン500企業の最高経営者(CEO)の任期は平均9.4年だが、
同社はここ十数年で、少なくとも4人がCEOに就任している。
これでは、経営再建が出来るはずもない
日本への影響は、
東京商工リサーチの報道によると、
日本トイザらスは米トイザラスには50億ドル(約5500億円)の債務があり、
リファイナンスを検討している事は事実であると認めたうえで、
日本トイザらスの2017年1月期の売上高は
既存店の改装等の影響で前期比3.1%減の1405億円となった。
2018年1月期の業績については、順調に推移していると言う。
6日には国内で新たに2店舗の出店を行うと発表しており、
従来の店舗より売場面積を縮小した小型店舗の出店を拡大させる計画を示した。
株主構成は
日本トイザらスは、トイザらス・アジア・リミテッドのグループメンバーとなり、
統合されたアジア事業は、トイザらス・インクが約85パーセントを、
ファン・リテーリングが約15パーセントを保有することとなる。
・ファン・リテーリングについて
非上場会社であるファン・リテーリング・リミテッドは、
大中華圏、韓国、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピンにおいて
2,700以上の店舗を運営しており、独立して運営している上場企業、
Convenience Retail Asia LimitedとTrinity Limitedに加え、
非上場会社であるBranded Lifestyle Holdings Limited、
Fung Kids (Holdings) Limited、Toys”R”Us (Asia) Limited、Suhyang Networks Company Limitedがその傘下にある。
ファン・リテーリングは、約16,000人の従業員を擁し、2015年度の売上高は18.5億ドルにのぼる。
ファン・リテーリングの動向が気になります!
店舗経営者の方へ
価格競争のみでは、生き残れない事が明らかとなりました。手を打つなら今すぐに!
ちなみに、
<トイザラス> 米国の玩具販売大手。
1948年に創業者チャールズ・ラザラス氏が米首都ワシントンで子ども用家具店を開業。
その後、玩具販売に特化し規模を広げた。
91年に日本1号店を茨城県で開店。
今年4月時点で、米国で879店、米国外で815店を運営。
2017年1月期の売上高は115億4000万ドル(約1兆2800億円)
純損失は3600万ドル。 (共同)
では、また。