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営業教育プログラム作成における要点と失敗しない進め方(具体例)

営業教育プログラムはどこから手を付ければいいのか。

そもそもどうやったら失敗せずにうまく進められるのか。

こんなお悩みの方も多いのではないでしょうか。

我々が実際に現場でよく伺う具体例をあげながら、要点をお伝えします。

この要点をおさえながら営業教育プログラムを作成いただくと

失敗を回避しながら、受講者の満足度も高いものを作ることができます。

目次

l  失敗しないための営業教育プログラムを始める準備

l  戦略的な営業教育プログラム実施計画の作り方

l  参加者が前のめりになり現場で使える営業研修とは

l  研修前後にヒケツあり。現場定着までが研修です

失敗しないための営業教育プログラムを始める準備

Ø  営業教育プログラムを始めるにあたって、まず何から手を付けるのがいいのか。よしまずは、書籍を買ってきて、、、。いやとりあえず世の中の研修を調べてみるか、、、。ちょっとお待ちください。それが失敗の原因です。その行動力は評価しますが、その前にまずはやることがあります。そもそも今回はなんのために、営業教育プログラムを実施したいのですか。これがもっとも重要なポイントです。なんとなく最近営業力落ちてきたから、営業を強化するために研修でも。そういえば経営計画方針で営業の強化が上がっていたし、うえからも言われているから、着手しなければ。これでは失敗してしまいます。まずは、徹底的に、目的を解像度高く決める必要があります。解像度とは、先ほどの例を使うと、営業強化とは具体的に何を指すのか。だれを対象とするのか。具体的な製品があるのか。重点に攻略すべきターゲットがあるのか。などなど、きちんとこれらのことが見えてくることが大事です。目的をきちんと見定めて、社内で共有できることが大事です。

  教育プログラムの目的はどうやって決めるのか、でよくありがちなのが人事部主導で決まってしまうことです。人事部の方が、最近営業から来ましたならあまり問題ございませんが、もう2,3年現場から離れています、だったら注意が必要です。世の中はどんどん動いています。当然ながらクライアントのニーズも変わっているはずです。そうするとそれに対応すべく営業の課題も変わってきます。従って、人事部主導は危険であることが認識できると思われます。では、どうするのか、先ほど少し出てきたように、営業部を巻き込むことです。いやーうちは人事部と営業部の中があまりよくないんですが、、、。そうですよね。よく聞く話です。営業部はクライアントに対応すべく、日々活動しておりますので、無駄な時間など一切ございません。ましてや人事部との打ち合わせは煙たがられることが多いです。そんななかでどう社内を動かしていくのかというと、やはり社長や役員などの上司の意向をうまく使うことをお勧めします。今回の営業教育強化は会社の運命を握っているのだと。ぜひお力添え願いたいと。では、ここでやっと、人事部と営業部が揃いました。しかしあと一つ肝心なピースが必要です。それが外部の目です。

 外部の力は使ったほうが良いのか?このまま営業教育プログラムを進めると、何が起こりそうでしょうか。想定されるのは、社内の論理で進むことです。社内の論理も悪いことばかりではございません。うちの会社のことは当然よく理解されていますし、営業の現場の意見も聞けますよね。しかしそれって、本当に営業力強化につながるのか、というポイントが懸念されます。社内論理で作り上げられた営業教育プログラム。果たして、本当に良いのか。抜け漏れがないのか。やはりそこは外部の力を借りることをお勧めします。いやーでも外部のコンサルタントを使うと、コストもかかるし、あまり営業教育プログラムにそんなに予算をさけないんですよね。そうですよね。当然のご意見かと思います。しかし、このコスト意識は本当に良い、コスト意識なのでしょうか。営業教育プログラムを作るにあたり、もし重要な視点が抜け落ちていたら?営業現場の意見を取り入れたが、じつはクライアントの本当のニーズとずれてしまった営業教育プログラムだったら。競合のほうが一歩も二歩も先を行く、営業を確立していたら。さらに業界のトレンドが新しい方向に向かっていたら。これらのことを社内ですべて掴んで、営業教育プログラムに反映できていますでしょうか。なかなか難しく、骨の折れる仕事です。もしこれらのことが反映されておらず、営業教育を進めてしまったら。それはそれは、取り返しのつかない莫大なコストが発生してしまいます。当然外部の力を使うと、コストがかかりますが、取り返しのつかない莫大なコストを支払った後では、挽回のしようがありません。研修に参加する社員さんの1日当たりの人件費を考えてみてください。12万円として、30名では60万円、さらに講師の講師料も加わります。たった1日で100万円オーバーのコストが発生する可能性もあります。これをもし年間で動かしたら、膨大なコストがかかってしまいます。そこで失敗しないためにも、外部の専門家の力を活用することをお勧めします。

戦略的な営業教育プログラム実施計画の作り方

まずはいろいろ課題はあると思うが、最優先事項としてすぐに現場で結果の出る実施計画にしたい。はいお気持ちは痛いほどよくわかります。今日習った教育研修で、明日からすぐ結果につなげたいですよね。しかしそれが失敗のもとです。例えば先ほどの要望を最大限詰め込んだ研修ですとこうなります。営業の基礎的な理論から、ロールプレイング、フィードバックと最初の顧客とのアプローチから契約するクロージングまで詰め込んだ内容です。当然スピードも速くならざるを得ないし、一つ一つのポイントに十分な時間を割くことは難しいでしょう。ましてやロールプレイングなどにもあまり時間が使えず、とりあえずやってみた、に終始することは火を見るよりも明らかです。で、なんとか無事終わりました。さあ明日から現場で使えるものはすべて今日盛り込みました。現場で早速使って結果を出してください、、、。受講者の方がどれだけ本日の研修内容を持ち帰れるでしょうか。例えばあなたが営業の本を一日かけて全部読んだとして、すべて理解し、明日からすぐに結果につなげることができますでしょうか。ほとんどの方はなかなか難しいのではないでしょうか。小学校は6年間、中学校3年間、高校3年間、大学においては4年間行きますよね。これは何を指しているかというと、人はすぐには変わらないということです。やはり人を教育するということは、時間が必要であることが認識できるかと思います。まずは実施計画においても複数年、できれば3年間ぐらいの長期計画を立てることをお勧めします。そのうえで、まず1年目のゴール、2年目のゴール、そして3年目の最終ゴールとすることです。その時にヒントとなる考え方がこちらです。日本において芸事の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想で、プロセスを3段階で表している、守破離という考え方がある。「しゅはり」と読み、その昔、東山文化(足利八代将軍・義政時代)が栄え、一休和尚のいた頃に芽生えてきた思想である。藤原稜三著『守破離の思想』にはこう書いてあります。学び学びて「守」を越え、一途に己自身を錬磨し「破」に至り、願わくば真理を気得体得す「離」へ近付かん。まさしく、師匠の教えを守り、技も精神もそのまま受け継ぎ、まず型に着き、さらに鍛錬していく中で自身の個性に気付き、型を破って、そこから離れる(巣立つ)ことで、自分の新しい型を生み出す。守:指導を受けながら、与えられた型に従って振る舞えることを目標とする。破:型に従って振る舞いつつも、型に従っていることを意識せず自由自在に振る舞うことができ、さらに後進の指導もできることを目標とする。離:これまでに修めた事柄を超越して、さらに本質的な型や思想を創り出すことを目標とする。この考えをベースに営業教育プログラム実施計画を作っていくことが、失敗を回避し、成功への近道となるのである。

参加者が前のめりになり現場で使える営業研修とは

Ø  目的も握った、実施計画も作った、そしたら次はいよいよ研修プログラムの中身に入ります。先ほどの実施計画をもとに、今年何を身に着けて頂くかを念頭において、研修プログラムの中身を作っていきます。やはり営業研修で重視したいのは、現場で使えることですよね。当然かと思います。結果を変えるのは行動を変えることでしか起きないとすると、研修で重視するポイントは、以下に行動につながるものになっているかということが大事になってきます。ですから、数ある研修パターンの中でも、実行できる架け橋が大事であるとお考えいただいて結構です。では、行動を変える懸け橋となる研修とはどのようなスタイルになるのでしょうか。間違いなく、一日中ありがたいお話しや理論を延々と聞かされるものではないことは自明かと思います。そうすると、何が思い浮かびますか。まず必要なのが、実際に受講者が行動するポイントが入っていることが大事です。いわゆるロールプレイングですね。この設計がどこまでうまく、かつ緻密に組み立てられるかが、現場で再現性のある形で受講者が実施できるかどうかにかかわってきます。ちなみにですが、よくある一般的な営業スタイルのロールプレイングではまったく意味がありません。よくある大手の研修会社さんや大御所の先生などがされるどのようなケースにも当てはまる研修よりは、きちんとカスタマイズして頂き、自社の良くあるケースに当てはめてロールプレイングを作りこむことが大事です。この再現性の高さが、現場で再現できるかどうかにかかわってきます。もちろん一般的に有用なケースも活用の余地はあります。しかしながら受講生の現場活用という点では、少し距離が遠くなってしまいます。一般的なケース→自分の仕事に変換→現場で使ってみる。となってしまいます。それよりは、現場で起きているケース→現場で使ってみる、が受講者負担を少なくしていることは明らかです。ここは研修プログラムを作るうえで譲れないポイントとなるので、何が何でもこだわってください。

研修前後にヒケツあり。現場定着までが研修です

Ø  研修当日は、完璧にこなした。だけでは、全く足りません。これでは、あなたの仕事は、まだまだ半分しか果たしておりません。あなたがやるべきことは、2つあります。まずは、研修前の仕掛け、更に研修後の仕掛けが必要です。この2つの仕掛けをきちんとすることが、当日の研修価値を何倍にも高めます。もう一度確認します。現場で受講生の行動が変わって結果につながることが重要です。そのために、研修に来ていただきます。ということは、受講生の研修環境を整えることが重要なのです。そうすると、こう答えが返ってきます。もちろんうちはきちんとやっています。整えられた研修設備、当日の事務今日の説明や応対など、滞りなくやっていると。残念ながら、受講生の環境を整えるとは、それでは足りません。あなたの職場の研修はこうなっていないのでしょうか。研修前日も忙しくあわただしい営業現場の毎日。あ、そういえば明日だったな研修、と思い出す受講者。そろそろ終業時間近くの営業部内での会話。同僚との何気ない部内の会話で、そういえば明日研修なんだよなー。何やるんだっけ。ま、とりあえず体だけ行けば何とかなるか。そこで上司から、お前明日は一日研修なんだから、お客さんの対応は完ぺきに済ませてあるんだろうな。研修中に急ぎの対応とかあってもなんとかできるよな。俺も若いころはそれぐらいやれて一人前と言われたぞ。いわれた部下の研修受講者も、そうですよね、もちろん急ぎの対応があったら対応しますよ。それが営業マンの鏡ってもんですよね。おう、研修中も、連絡取れるようにしておけよ。はい、わかりました、いつでも連絡してください。では、質問です。この受講生は安心して、研修に集中できるのでしょうか。どうやら難しくないですか。頻繁に連絡が来る電話やメール。もちろん現代の世の中の流れから考えるに、全く連絡を絶つのは難しいことが想定されます。しかし、わざわざ時間を使って、研修を行うのです。その時間を最大限活用するためには、どうすべきなのでしょうか。受講者が研修時間に集中して、きちんと学び。それを現場で活用できるようにすることがあなたの仕事なのです。ですから、あなたが研修前にすべきことの一つ目は、受講生の上司に働きかけることです。受講者が研修に集中できるように、上司のバックアップを頼むことが必要不可欠なのです。そうすることによって、明日は一日任せておけ。久しぶりに腕が鳴るぜ。俺の若いころの力を見せてやる。と張り切る上司に仕立てることが必要なのです。そうすることによって、受講者も安心して、研修に集中できるのです。それから、もう一つ研修前にやることがあります。受講生への仕掛けです。先ほどの例で行くと、そういえば明日研修だったな、なにするんだっけ。で、この受講生が当日参加して、どのぐらいのことを持ち帰られるのでしょうか。あなたはどう思いますか。このような姿勢では多くのことを持ち帰れることはなかなか期待できないですね。では、どのような姿勢に受講生を仕立てるのが良いのでしょうか。ああ、やっぱりこの点が営業の課題なんだよなー。いよいよ明日は、研修だな。よしこの点は絶対持ち帰ってやろう。ここまで意識付けをして、当日望む受講生でしたらいかがでしょうか。当日の研修も集中して、積極的に参加し、多くのことを持ち帰って頂けそうです。そのための仕掛けがあなたの仕事なのです。では、これで研修前の仕掛けはうまくいきそうです。そしたら次は研修後の仕掛けです。研修から現場に戻るとこうなっていませんか。おい、昨日はどうだった。一日休んだようなもんだから、もうお前のしりぬぐい大変だったよ。まったくー、一日連絡つかないんだから、お客さんの対応はきっちり準備しておけよ。それぐらいできないと一人前の営業とは言えないぞ。しっかり挽回しろよ。はい、もちろんです。早速挽回すべく今すぐ営業行ってきます。その調子だ、まあ昨日のことは忘れてまずは外回り行って来い。営業は足で稼ぐもんだぞ。俺の若いころなんかは、研修終わりでもお客さんとこに駆け付けたもんだがな。今月も足で目標必達だ。研修終わって現場に戻ったらこの調子です。この上司も何も悪くありません。なぜなら自分の前から代々やってきている体験をお伝えしているだけです。では、受講生の立場として考えたらどうなりますでしょうか。休んだ分と言われ(研修で業務なのに)、忘れて(せっかく1日つぶして学んだのに)、今まで通り(新しい手法を使うチャンスもなく)、このような状態で、現場に研修で学んだことが生かされるでしょうか。これでは新しい考え方や手法を学んでせっかくワクワクして現場に戻ったのに、それを使うチャンスすらないですね。これでは、当日どんなに研修をうまく仕上げても全く意味がありません。

したがって、研修後にもしっかりとした仕掛けをする必要があります。理想とするのはこんな感じですね。昨日は研修どうだった、お疲れさま。じゃあせっかくだから、チームメンバーへ昨日学んだことを簡単に報告してくれよな。あ、はい、いつもの感じですね、わかりました。じゃあ、今日は拡大朝礼をします、では昨日研修に行ってきた内容の報告をお願いします。はい、では昨日の研修を報告させていただきます。なるほど、、、そういえばその視点最近抜けてたな、、、。はい、ではみんなせっかくの学びの機会を自分にも取り入れるように。と、こんな感じならいかがでしょうか。現場に定着もしやすいのではないでしょうか。昨日覚えたことを、受講生自ら自分の言葉で、チームのメンバーへ伝える。さらにチーム内でも学びをシェアして波及する。これこそが一人の研修効果を最大限に発揮する仕掛けではないでしょうか。ついでに他にもメリットがあります。人間の記憶は時間の経過とともに忘れていきますよね。エビングハウスの有名な実験では、反復学習をすると、学習効果がより安定し、固定する。さらに再学習を繰り返すたびに、再学習に繰り返す時間も短くなるということが証明されております。従って、我々もその法則を活用すべきですね。きちんと現場に戻った際に、再学習するタイミングを意図的に仕掛け、さらにチーム内への学びを波及させることを。ここまでできるとより現場定着が現実味を帯びてきますね。

1.基本情報

ストーリー戦略家

慶応義塾大学大学院(MBA

マーケティング学会員

1976年宮城県生まれ東京在住

 

2.仕事概要

売上伸び悩みの会社を、オンリーワンへ変革させることによって、

幸せな経営に変える専門家


所在地〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目3番3号 G1ビル7階