心理的安全性を高める具体的なステップ 診断・測定・アプローチとは

心理的安全性

さて、心理的安全性を高める具体的なステップについてお伝えします。

まず、第一ステップ診断ですね。

診断は、チームの現状を理解するうえでとても大切です。

診断を行わずして、実行をしてはいけません。

いきなり実行しようとする方いらっしゃいます。

それもフットワークが軽く大変すらばらしい事ですが、ちょっとお待ちください。

現在地を把握したうえで、適切に対処できた方が良いですよね。

ですので、診断です。

診断は、オマケと思っている方もいるかと思いますが。

診断は、必須です。

しかも、継続的に診断することをおススメします。

施策前と、施策後、はよくありますが、その後も継続的に行いましょう。

ですので、そのための工数と予算取りもお忘れなく。

心理的安全性は共有している概念ですので、ちょっとしたことで、動きます。

継続的な診断をおススメします。

更に重要なポイントです。

どのチームを対象としているのか。

ここを見落としてはなりません。

普通に、部署で良いですか?

はい、それでもかまいません。

今回は、どのチームの心理的安全性を測りたいのか。

ここをコロコロ変えては、診断の意味はありません。

どのチームの心理的安全性を測るのか。

ブラさないようにお気を付けください。

ですので、質問票をお送りする際も、言及頂くようにしてください。

いつもの部署について、心理的安全性を測りたいです。が普通ですと伝えました。

しかしそれ以外にも対象とするチームはあります。

例えば部署横断の組織、出来たばかりの新規事業開発室、など組織のスポット的にできた組織の心理的安全性を測ることを弊社ではおススメしております。

なぜならこれらのチームは、かなり難易度の高い課題について取り組むことが多く、心理的安全性の高低がパフォーマンスに大きく影響するためです。

そのため、このような短期的なチームのパフォーマンスをいかに上げるのかに、特化したプログラムもありますので、ぜひお問い合わせいただければと思います。

では、診断の対象が決まりました。

続いて、診断項目です。

これは、色々あります。

代表的なものはこちらです。

エドモンドソン 心理的安全性を測定する指標

このチームでミスを犯したら、大抵の場合、責められる(R)

このチームのメンバーは、問題のある事柄や困難な事案でも言い出すことができる

このチームでは、メンバーが「自分とは違う」ことを理由に他者を拒否することがある(R)

このチームでは、リスクをとることについて心配することはない

このチームでは他のメンバーに助けを求める難しい(R)

このチームの誰であろうと、故意に私の努力を妨害するような行為はしない

このチームのメンバーと一緒に働くことで、私ならではのスキルや能力が価値を持ったり、役に立ったりしている。

以上7項目です。

他の会社でもいろいろな測定指標を出しております。

弊社でも診断サービスを提供しております。詳細はお問い合わせください。

ぜひ参考にしていただければと思います。

測定しました。

で終わってはいけません。

測定して結果を解釈する必要があります。

うんうん、前回より良かったな、、、悪かったな、、、で終わっていませんか。

それでは、手間とお金をかけて意味がありません。

なんで、良かったの、なんで悪かったの、ここをきちんと押さえましょう。

測定するだけなら意味がありません。

そこで終わってはいけません。

きちんと、結果を読み解き、アクションにつなげることが必要です。

なぜ良かったのか。良かった要素を分解して、他のチームにも伝えましょう。

なぜ悪かったのか、悪かった要素を分解して、取り除きましょう。他のチームにも要素の兆しが見えたら、伝えて頂き、その対処方法を伝授しましょう。

ここまでやって、診断・測定をする意味があります。

心理的安全性に取り組むということは、どういうことか本当にわかっていますでしょうか。

わたくしも、多くの方とお話しすると、最初にあれ?と思うことがしばしばです。

その心構えについてお伝えできればと思います。

まず申し上げたいのが、心理的安全性は人材開発ではありません。

ん?どういうとことだ?と思うかもしれません。

心理的安全性がキーワード的に流行っているし、我が社でも取り組まなければ、、、。

では、さっそく心理的安全性の研修をしよう。

といって、研修の機関に打診します。

はい、研修メニューはこれです。

あ、これなら研修できるな。

よかった、よかった。

これで我が社も心理的安全性が高くなる。

そして業績も良くなるだろう!

違います。

もちろん心理的安全性が人材開発の側面が全くないとは申しません。

ここを間違えるとアプローチが全く違ってきます。

なんのこと?と思われたかもしれません。

話すと長くなるので、ざっくりお伝えします。

一般的に研修というテーマで扱うものは、人材開発の領域となります。

人材開発とは、、、ですが、簡単に申しますと、個人にフォーカスした、スキルや能力の開発となります。

そして、これを研修で個人に伝える。

よくある教育研修の光景です。

たしかに、心理的安全性の研修メニュー化は可能です。

なぜならチームリーダーにフォーカスした、心理的安全性のふるまいについて、スキルの開発をすることは可能だからです。

なるほど、では、人材開発で、よいのでは?と思いますよね。

しかしそこが大きな落とし穴です。

私のところにもよく最近相談が増えているのが、心理的安全性の研修やったのだが、あまり効果がなかったのだが、どうすれば良いのか、、、、です。

これを読んでいる方には、この落とし穴にはまってほしくありませんので、お伝えします。

勘のいい方は気づいているかもしれません。

心理的安全性とは、チームで共有する価値であると伝えました。

ですので、一人、今回はチームリーダーだけが、頑張って研修を受けても効果が低いということです。

気づいていましたか?

え?いままでと同じ研修メニューではダメなのか?

もちろん全く効果がないとは言えません。

ですが、本来、チームで共有する価値であるならば、それにふさわしい施策が必要です。

なるほど、そのための施策があるのだな。

はい、ございます。

それは、組織開発です。OD(organization development)とも言われます。

これも簡単に説明するのが難しいのですが、ざっくり説明すると組織全体を対象として、そのプロセスに焦点を当てたものです。

すいません、わかりにくいですよね。

ぜひお打ち合わせの際には、もう少し説明します。

とりあえず、アプローチ方法が二つ存在するということを理解いただければと思います。

人材開発アプローチと、組織開発アプローチです。

よくご存じの会社は、組織開発の担当者がいらっしゃったりします。

そして組織開発を専門に扱う会社も存在します。

よかったら組織開発の本もいくつか出ているので、パラパラめくって頂くと良いかもしれません。

で、話しを戻します。

心理的安全性ですね。

なので、人材開発アプローチでおわってはもったいないです。

取組の最初から、組織開発アプローチを組み込んでください。

心理的安全性を高めるには、研修だけやればいいのだな。

これで終わっている会社は本当にもったいないです。

そして、研修が終わった後、あれ?うちの会社は心理的安全性って高くなったのか?

疑問が生まれます。

それもそのはずです。

組織開発のアプローチをしていないと、心理的安全性は高くなりにくいです。

いや一瞬は研修を受けたリーダーたちの頑張りで高くなるかもしれませんが、継続して高い状態をキープするのは至難の業です。

もし継続されるならば、それはよほど組織文化が整っていたい等の要素があるはずです。

従いまして、心理的安全性に取り組むぞ!となったら、組織開発アプローチが必要です。

以上が、心理的安全性を高める診断・測定・アプローチでした。